任意整理後に委任契約は解除できるか?債務整理をやめたい場合など

任意整理を依頼し和解が成立したあとに、思わぬ収入があり一括で返済できる目処がたった場合も委任契約は続けていく必要があるのでしょうか。
弁護士や司法書士の対応があまりにもずさん過ぎると感じたときに、委任契約を解除して他の弁護士や司法書士に依頼するようなことは可能なのでしょうか。
任意整理後の委任契約についての基本的な考え方について紹介します。

 

 

解約できるか?

委任契約の解約は可能

まず委任契約の解約は可能だと覚えておきましょう。
ただし、誰もが納得するような理由もなしに解約をするわけにはいきません。
誰もが納得するような理由とは、代理人との連絡がほとんど取れないような場合や、打ち合わせに時間通りこなかったり、弁護士や司法書士の事務所を通じての返済が、事務所で滞っているような場合です。

 

このまま契約を続けていくことで債務者に不利益が発生するような場合は、委任契約の解約を行うことが可能です。
あくまでも任意整理の依頼者は債務者であり、弁護士や司法書士はサービスを提供する側なのです。
適切なサービスを受けられない代理人といつまでも契約を続ける義務はありません。

 

債務者の気まぐれで解約したいというような場合でも、法律上は解約できます(民法651条)。
ただし、弁護士や司法書士に損失が出ないようにする必要があります。
任意整理は基本的に和解の成立までの費用を後に分割払しますので、解約までに掛かった費用はすべて支払う必要が出てきます。

 

借金を一括で返済できる目処がたったときは、解約するよりはこれまで通り弁護士や司法書士経由で一括返済をしてもらい、そのあと委任契約を終了させるほうがトラブルにならない返済方法になります。

 

事故歴は残るか?

任意整理の事故歴

任意整理後に委任契約を解除して一括返済を行っても事故歴は残ったままになります。
一括返済は事故後の処理を迅速に行なっただけですので、実際に任意整理を行ったという事実が消えるわけではありません。

 

ただし信用情報機関のCICに事故歴は通常の返済よりも早く消えることにはなります。
CICの事故歴は完済から5年残るため、本来3年での返済計画を1年に終わらせることができたなら、CICの事故歴は2年早く消えることになります。

 

事故歴は債務整理を行った時点で発生します。そのためどれだけ早く返済しても事故歴がすぐに消えることはありません。
ただし、これらは一般的な考え方ですべての場合に当てはまるわけではありません。事故歴に関しては、必要に応じて登録情報の開示をしてもらいましょう。

 

違約金は必要か

違約金

任意整理後に委任契約を解約しても違約金が発生することがありません。
一部の弁護士事務所や司法書士の事務所は「契約違反だから違約金」を払えと言ってくることがありますが、違約金であれば払う必要はありません。

 

ただし解約までにかかった費用はすべて支払う必要があります。
任意整理の和解の成立までの費用は分割払いになっているでしょうから、解約することでそれらを一括で支払う必要があります。
任意整理後であっても、何かを依頼していた場合は費用が発生しているはずです。

 

解約することで弁護士や司法書士が損をしてしまう費用に関しては確実に請求されることになります。
何よりも彼らは法律のプロですから、債務整理の費用を回収できないなんてことになると、彼らの面子にも関わる問題です。

 

すでに費用をすべて払い終えている場合も、任意整理の和解の成立した後であれば、お金が戻ってくることはまずありえません。
弁護士や司法書士は頼まれた仕事はしているわけですから、その分の報酬としての費用は戻ってこないと考えるのが一般的です。

 

任意整理以外の別の債務整理方法への変更は可能か

病気や事故のような場合変更可

任意整理を行い、計画的な返済をして続けていたにも関わらず、病気やケガ、自然災害などによって、計画通りの返済ができなくなるようなことがあります。
そのようなときは個人再生や自己破産など別の債務整理方法へ変更することになります。そのような場合は変更は可能というよりは、変更するしかないというべきかもしれません。

 

返済能力があるのに別の債務整理方法への変更は認められません。
たとえば売却可能な資産(個人再生の持ち家は除く)があるような場合、売却すれば借金を返すことができますので、任意整理から自己破産や個人再生に変更することはできません。他の債務整理はあくまでも返済能力がない人が行うものですので、資産がある場合には任意整理による返済を続けていくことになります。

 

どうしても任意整理を続けることができなくなった場合は、委任契約の内容に関わらず債務整理方法の変更は可能ですので、返済が行き詰まる前に弁護士や司法書士に相談してください。

 

任意整理中に別の代理人に変更は可能か

代理人変更

任意整理をお願いしても、思い通りに任意整理を進めてもらえなかったり、代理人の対応が非常に悪いような場合、代理人を変更したくなりますよね。

 

任意整理は債務者と代理人の信頼関係があって初めて行えるものですから、「この代理人さんでは無理だ」と思ったとき、代理人の変更は可能ですので、現在の代理人に対して別の代理人に変更する旨を伝えてください。

 

新しい代理人が決まっていれば、代理人同士で情報の引き継ぎをしてもらえるようにお願いしてください。
債務者本人が何かをする必要はありません。基本的には新しい代理人から指示や依頼がありますから、それに合わせてアクションを起こしてください。

 

ただし任意整理中の代理人変更は、最初の代理人に支払った手付金や報酬の前払金などが戻ってこないことがあります。
このようなトラブルを避けるためにも、依頼をするときに報酬に関する話し合いは必ずしておきましょう。
任意整理中・任意整理後の解約時の報酬をどうするのかについて、必ず確認しておきましょう。

自分の借金がどれくらい減るかわかる

街角法律相談所では、匿名で複数の事務所に相談することができます。

相談の回答はメールで受け取ることができるので、電話がかかってくることもありません。


  • 自己破産がいいのか、任意整理がいいのかまだ迷っている
  • 誰に相談して良いかわからない
こういった方は、一度試してみるといいですよ。

相談者の中には、自己破産せずに、約530万円の借金が減額された人もいます。

借金減額の成功事例をチェックする

関連ページ

任意整理後にクレジットカードはいつから作れる?ブラックリストの掲載期間
任意整理を考えた時に、クレジットカードが使えるのかまた、作れるのか気になりますよね。任意整理をしたときのクレジットカードの扱いは複雑です。状況別にわかりやすく説明していきます。参考にしてください。
任意整理中に滞納するとどうなる?自力での借金返済が困難な場合
実現可能な返済計画で返済していたのに、急な病気やケガで払えないという事が起こることもあります。任意整理後の滞納は、和解内容の無効となってしまい、困りますよね。任意整理後の滞納について詳しく説明していきます。
2度目の任意整理は可能?過去に債務整理歴がある場合の借金返済
任意整理をしたけれども、任意整理をしていなかった借金の任意整理がしたいと考える人もいると思います。一度、任意整理をすると2回目はできないのでしょうか。1度目の任意整理をする人も気になりますよね。2度目の任意整理について詳しく説明します。
任意整理すると、取立てはどうなる?督促がストップするまでの流れ
精神衛生上よくない取り立てですが、任意整理をすると取り立てが止まることになります。では、任意整理をすると取り立てはどのようなタイミングで止まるのか説明していきます。
任意整理中に借金したらどうなる?借金完済後に借りられるところ
任意整理後の返済中であっても急な出費でお金が必要になることだってあります。任意整理後の返済中に借金することは可能なのでしょうか?答えは法的には問題ないが現実的には借りるのが難しいです。任意整理後の借金について詳しく説明していきます。
任意整理成功のポイントは?失敗するケース、依頼を断られる場合
任意整理は自己破産と違って債権者との交渉になります。借金生活を立て直すのが最大の目的ですが、弁護士や司法書士によって結果が変わってきます。任意整理の成功と失敗・依頼が断られる場合を詳しく説明していきます。
任意整理できる条件は?借金を整理したくてもできない場合もある
任意整理は全員ができるものではありません。それは、任意整理の目的は債務者と債権者が話合い完済できるように再度、返済計画を立て直すことだからです。任意整理しても返済の目処が立たないのなら意味がありません。任意整理ができる条件解説します。
任意整理に必要な年収と返済能力。専業主婦、バイト、パートの債務整理
任意整理をするには返済の目処が立たないとできません。お金を借りるときと同じで任意整理がなかなかできない属性の人もいます。任意整理の条件の基本的な考え方と任意整理がなかなかできない属性の人を紹介していきます。
任意整理とおまとめローンはどちらが良いか?返済能力や状況から判断する
月々の借金返済額が多すぎてなかなか返せない。借金返済額が少しでも少なくなれば返すことができるのにと思っている人は多いと思います。任意整理で再度返済計画を立て直せば完済しやすくなります。任意整理の手続きについて説明していきます。