自己破産したら年金はどうなる?破産後の受給資格や差し押さえなど

自己破産をすると年金をもらえないのではないか、もらっている年金を差し押さえされるのではないかと不安になっていませんか?
自己破産をしたときの年金の扱いについては国が定めたルールがあります。
自己破産後の受給資格と、すでに受給している人の年金差押えについてそれぞれ説明します。

 

「そんなこともう知っているよ」と思っている人でも気がつかない意外な落とし穴もあります。
後から「しまった」とならないためにも、自己破産をする前に必ず読んでおきましょう。

 

 

破産後も受給資格はある。公的年金資格の剥奪はない

公的年金資格

自己破産をしても公的年金の受給資格を失うことはありません。
自己破産をすると所有している資産はすべて失うことになりますが、国民年金、厚生年金、共済年金などの公的年金を差押えすることは法律で禁止されているため、自己破産しても受給資格を失うことはありません。

 

年金は退職金のように積み立てられているという性質のものではありません。
支払った保険料と支払われる年金が紐付いていないため、年金が差し押さえられない理由になります。

 

すでに100万円年金に払っていたとしても、その支払った100万円は自分の積立ではなく、現在支給されている人たちの年金になるのです。

 

年金を差し押さえると困るのはいま年金をもらっている人たちなので、差し押さえの対象にはできないのです。

 

また自己破産後に年金が支給されたとしても、自己破産手続き開始決定後に得られた収入という扱いになります。

 

そのため、後から差し押さえられるようなこともありません。

 

公的年金は仕事が出来なくなったお年寄りが生きていくための最低限のセーフティーネットになります。

 

そのため日本国憲法25条「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」に基いて、年金の受給資格を剥奪されることはありません。

 

もちろんきちんと年金を収めていることが受給の大前提です。
年金は必ず納めるようにしましょう。

 

保険会社の年金

 

ちなみに、公的年金は守られますが、生命保険会社などで加入している個人年金は資産とみなされます。

 

そのため、強制的に解約させられ、債権者に支払われることになるので、注意してください。

 

現在受給中の人の年金差押え。受給口座の凍結に注意

口座の凍結に注意

現在受給をしている人であっても年金は守られます。
年金受給者が年金を止められると生きていくことができなくなる可能性があるためです。

 

年金は守られますが、自己破産にかかる費用は支払う必要があります。
資産がなければ2?3万円で破産の手続きが可能ですが、家や車などの資産がある場合は、管財事件として50万円の費用が必要になります。

 

ただし、弁護士に依頼をすれば少額管財として、破産の手続きが20万円で行えることがあります。

 

現在受給中の人が気にしなくてはいけないことは、銀行からお金を借りている場合です。
自己破産すると口座が凍結される可能性があります。
同じ口座を年金の受取用に使用している場合、口座が凍結しているためお金を引き出すことができなくなります。

 

そればかりか、口座に入金された時点でそれは「年金」ではなく、個人の資産として扱われるため、銀行に借金の返済として差し押さえられる可能性があります。

年金受取り口座

自己破産を行うときには、必ず凍結される恐れのある口座と年金受取用口座を分けるようにしてください。
一度凍結された口座に振り込まれると戻ってくることはほとんど期待できません。
できることなら、年金の受取はそのための専用口座として準備しておくことをおすすめします。

 

もしすべての口座が差し押さえ対象になるような場合は、新しく口座を作って、受け取り用の口座として変更申請を行いましょう。
自己破産を行っても新しい口座開設は可能です。

 

年金の差し押さえが禁止されているのと同様に、生活保護を受ける権利と失業保険を受ける権利も差し押さえが禁止されています。
もし差し押さえの範囲について不明な点があった場合は法テラスに相談してください。
自己破産を行うにしても、法テラスで相談することになりますので、1人で悩まずにまずは相談することをおすすめします。

 

 

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