自己破産による家財の差し押さえ。財産を隠していたらどうなる?

自己破産を行うと資産をすべて精算することになります。
ただしすべての持ち物を差し押さえられるわけではなく、差し押さえを行うものと、行わないものが決められています。
何が差し押さえの対象で、何が差し押さえの対象でないかについて紹介します。

 

また、差し押さえ対策として資産や家財を隠していたときにどうなるか、についても紹介します。

 

 

差押の対象物品

自己破産の差し押さえと聞くと、ドラマのように「裁判所の人が大勢出入りして差し押さえの紙を次々と貼っていく」ことをイメージする人がいますが、実際にそんなことはありません。
家の中に入られるのは税金の滞納をした時になります。

 

自己破産を行ったときに差し押さえされるものにはルールがあります。

財産目録の作成

まず自己破産の申し立てを行うときに財産目録(財産リスト)を提出します。
財産目録は第三者が作るのではなく、自己申告によるものです。
差し押さえになる家財はこのリストに記載するものだけに限られます。

 

リストに記載する資産として、東京地裁の場合は「購入価格が20万円以上の物」となり福岡地裁では「現在処分すれば10万円以上になりそうな動産」となっているため基本的には弁護士などの専門家と相談して決めることになります。

 

東京地裁の場合は、購入(販売)価格が20万円以上の宝石を所持している場合は、資産に含まれるため申告する必要があります。
宝石などのほかに美術品やアンティーク品なども同様の扱いになります。

 

ただし、実際に差し押さえの対象になるかどうかは管財人の判断によります。
基本的には資産価値がある場合は、差し押さえを行って売却し、借金の返済に充てることになります。

 

差し押さえになるのではなく、反対に差し押さえが禁止されている家財もあります。

 

衣類、ベッドや布団などの寝具、調理器具などは生活をしていくうえで必要なものとして扱われるため差し押さえされることはありません。

 

その他の差押禁止財産(一例)

  • 学習に必要な書類や器具
  • 仏像や位牌
  • 農機具や肥料、家畜
  • 技術者や職人の業務のための器具

 

意外かもしれませんが勲章やトロフィーも差し押さえが禁止されています。この他にも冷暖房機器やテレビ、冷蔵庫などの家電も差し押さえすることが認められていません。

 

ゲーム機やCD、DVDなどの処分しても価値がないものも差し押さえの対象外になります。

 

よほどの高価な家財を持っていないかぎり、差し押さえをされることはありませんが、実際に何が対象となり、何が対象にならないかの線引きが難しいため、できるだけ弁護士などの専門家と相談して財産目録を作成してください。

 

資産や家財を隠していたら?

自己破産をするときに提出する財産リストに、資産を意図的に記載しなかった場合どうなるのでしょう?

意図的に申請しなかった場合

まず免責までの間に発覚した場合は、免責不許可になります。
免責後に発覚した場合は破産詐欺罪になり、10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金の処分がくだされます。

 

自己破産をする前に財産の所有者を他の親族に変えるようなことも「意図的な財産隠し」になるため注意が必要です。

 

特に思い入れのある物品を手放したくないために自己破産前に友人に預かってもらうようなことがありますが、財産隠しとして処分される可能性がありますので、自己破産を受けると決めたのであれば、すべて手放す覚悟で資産の整理を行ってください。

 

もちろん意図的ではない申告漏れによって免責不許可になることはありませんが、それらの資産を自由財産にすることができなくなります。

 

例えば宝石は査定額が20万円以下であれば差し押さえされることはありませんが、財産として車を申告していなかった場合は、処分されてしまうこともあります。

 

自己申告なので「バレなければいい」という軽い気持ちで資産を隠す人がいますが、資産になるほどの大きな所有物を隠し通すことはほぼ不可能です。
申告する資産に関しては、必ず弁護士などの専門家に相談して、指示を受けるようにしてください。

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